最後の『ワンダーフォーゲル』。

今日は、山と溪谷社が発行する雑誌『ワンダーフォーゲル』の発売日。
皆さんすでにご存知と思いますが、『ワンダーフォーゲル』はこれで休刊ですので、もう新しい号が出ることはありません。

去年から今年にかけて、『カメラマン』『アサヒカメラ』『日本カメラ』(どれもカメラ雑誌ばかりです。。)と、私が愛読していた雑誌が次々と休刊。
さらに読むだけでなく、自分が記事を書くことも多かった『ワンダーフォーゲル』までが休刊ということで、とても寂しい思いをしています。。

『ワンダーフォーゲル』の創刊号は、2011年の4月号。
ちょうど10年続いた雑誌です。

私が携わるようになったのはもう少し後で、2014年の10月号から。
「山の遭難を防げ!」という特集の中で、「ビバークできる人になる」という4ページの記事の監修をしました。

その後はコンスタントに記事を書かせていただいていたのですが、中でも記憶に残るのが2020年2月号です。
特集「山の危機一髪 Q&A」の中の、「危険箇所」「危機一髪を回避するための登山計画」「危機一髪に陥ったときの救助要請とビバーク」の合計28ページを担当したのです。

2015年に、今はなきMOOK本『TRAMPIN’』で一冊のうちの25ページ分を書いたことはあるのですが、それを超えるページ数で自分でも驚きました。

さて今回の特集は、「夏山大縦走への招待」。
私が書いたのは、中国・四国地方のエリア解説と、四国の某山のコースガイド。

2012年の暮れに鳥取県を離れ東京に移住した私ですが、2019年までは中国地方には年2回、四国にも2年に1回くらいのペースで通っていました。
ひとくくりに扱われることが多いものの、意外と関連性の乏しい両方のエリアに詳しい人は、そう多くはないと思うので、エリア解説も私に声がかかったのでしょう。

またコースガイドは四国の山の他に、鳥取県の大山の北東側に連なる、矢筈ヶ山~甲ヶ山~船上山の執筆依頼も入っていました。

ところがそちらは、この春の雪解け時にコース上の小矢筈で稜線が崩落し、通行困難になってしまったために却下。
もしその崩落がなかったら、以下のような写真でページをまとめたと思います。

ちなみに掲載された四国の山の写真は、自分で言うのも何ですが、今回の『ワンダーフォーゲル』の中では最もインパクトがあると思います。
最後の最後で、良い仕事ができたのはとても嬉しいことでした。

記念にもなると思いますので、ぜひ最後の『ワンダーフォーゲル』を購入して、その写真を確かめてみてくださいね。

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