上越・タカマタギから日白山

登山期間:2021年3月24日~25日(1泊2日)

緊急事態宣言解除以降、やや活動範囲を広げて、あちこち登っています。
しかし雑誌などの原稿執筆の仕事も入って、多忙気味。
山行報告もできていなかったのですが、今日は予定がなくなって少し時間があるので、先月末に登った上越の山の写真をアップします。

登りに行ったのは、谷川連峰の外れ、タカマタギ(1529.2m)から日白山(1631m)の縦走コース。
平標山の北に連なる稜線上の山で、登山道はなく、登られるのは残雪期。
前から行ってみたいと思っていたものの、何となく後回しにコースです。

登ってみたらなかなか良いところで、もっと早く足を向ければ良かったと感じました。

これは、取り付いて最初に立つ棒立山(1420m)から見たタカマタギ。
無雪期はおそらくかなり地味な山だと思うのですが、雪がついていると立派な山容です。

スタート地点は上越線土樽駅で、そこから毛渡橋を渡り、関越道と上越線をくぐった先の、登りやすそうなところを選んで取付きました。

雪はグサグサで、すぐにわかんを装着。
しかし下の方は雪が消えてブッシュが出ている箇所も多く、通行に苦労しました。
また稜線に出たところで見えた棒立山は思ったよりも遠く、先行きがちょっと心配になってきました。

やがて、ブッシュ混じりの急な尾根を右の斜面からかわすところで、足回りをわかんからアイゼンに交換。そして棒立山の直下はなかなか急な斜面で、バランスを崩すことのないよう、慎重に登っていきました。

棒立山を過ぎると、いよいよ左手の雪庇の張り出しが大きくなってきました。
先端に近づくことのないよう、右のブッシュの近くを選んで進みます。

しかしタカマタギの山頂直下は棒立山よりはずっとなだらか。
ブッシュを乗越すところが嫌でしたが、他は苦もなく登っていけました。

タカマタギの頂上は、雪庇になっているようにも見えたので、最高地点には近づかないように通過。

タカマタギの先も、左は雪庇なので慎重に歩行。
途中の、小ピーク2つを過ぎた先の平坦な鞍部を整地して、テントを張って泊まりました。

なお、当初は雪洞で泊まろうか?とも考えていたのです。
しかしこの春は暖かくなるのが早く、それに応じて雪の量も目減りしていたので、雪洞を掘れる場所は限られる感じでした。

テントを張った後から少し天気が悪くなり、夕日も翌日の日の出も、見ることはできませんでした。。

起床後は淡々と食事をとってテントを撤収し、日白山の頂上へ。
雲は多かったものの、いつも見ている群馬県側の反対からの、谷川連峰の景色を楽しみました。

日白山からは稜線を400mほど進み、左へ別れる長釣尾根へ。

次第に足がもぐるようになってきたので、アイゼンをわかんに変えようとしたところ、同行者がアイゼンとわかんを同時装着することを提案。
これが大正解で、その先のナイフリッジ気味のヤセ尾根では、両方のメリットを生かしながら不安定な雪に立ち込むことができました。

尾根は次第になだらかになり、このまま下山できるか?と思ったら、最後にもう一度ヤブこぎをして植林帯へ。
それを横切って小松沢出合近くに下り立ち、あとは平標新道を歩いて土樽駅に戻りました。

ところで今回の同行者は、人気のYoutubeチャンネル「サワグルイTV」のシュカさんです。
これからの山の情報発信のあり方や、登りたい沢のことなどあれこれ話し合いながら、楽しく2日間を過ごしました。

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