意外と登山気分が味わえる国分寺周辺の山。
関東地方は、昨日から急に暖かくなってきました。
このような暖かな日は、どこか低山のハイキングに行きたいところ。しかし緊急事態宣言が続いている現状では、遠出は避けたいと考える方も多いと思います。
私も今はできるだけ遠出は避けて、普段は体力維持のために近場を歩き回っています。
とはいえ、ただ街の中を歩くというのも、登山者である私には物足りません。
そこで多少なりとも、登山気分を味わえる散歩コースはないものかと、自宅の近くをあちこち探したところ、それっぽい場所を次々と発見しました。
私の現在の住まいは、東京都国分寺市。この記事が役立つのは、お住まいが近い方だけだと思うのですが、発見したそのような「山」を紹介したいと思います。
ちなみにそもそも私の住む国分寺市2丁目は、全体が「丸山」という山です。
南側は国分寺崖線という河岸段丘の崖、北西側は殿ヶ谷戸、北東側も名のない谷戸に区切られていて、標高は約75m。
山頂はおそらく、中央部にあったこの蛇塚が立っていた場所でしょう。
これは古い個人の住宅の敷地内にあったのですが、3年ほど前にその住宅は取り壊されました。
それと同時に、この蛇塚も撤去されています。。
現在は蛇塚の跡地は、駐車場として活用されています。
1.エックス山(西恋ヶ窪緑地)
標高:約75m
住所:東京都国分寺市西恋ヶ窪3-35-3
アクセス:西国分寺駅から徒歩8分で南口
山っぽさ:★☆☆☆☆
ここは「エックス山等市民協議会」という団体によって保全されている山林で、国分寺市の市報に整備状況報告などが掲載されることも多く、国分寺市民には馴染み深いと思います。
「エックス」という山名は変わっていますが、以前この山林がもっと広かった頃、中を通っていた小道がX状だったのでそう呼ばれるようになったとのこと。
ご覧のとおり、とてもきれいな場所なのですが、山と呼べるピークは存在しません。また森というほど木立の密度はなくて、住宅の中の林といった雰囲気です。
散歩にはよいところでしょうが、私の家からはちょっと遠いので、実はここは1回しか行ったことがありません。
2.日影山
標高:約72m
住所:東京都国分寺市西恋ヶ窪1-4
アクセス:西国分寺駅から徒歩2分
山っぽさ:★★☆☆☆
JR中央線西国分寺駅の、国分寺よりに立って左を見ると目に入る林が、この日影山です。
すぐ下を中央線の電車がひっきりなしに通るというのが難点ですが、ここはエックス山よりも樹林の密度が濃い山林です。
山頂標識はないものの、周囲よりは明らかに高いというのも、山らしさを感じさせます。
さらにここのよいところは、東側山麓に「姿見の池」という池があること。
コイが泳ぎ、カモが遊ぶ気持ちのいい雰囲気の池で、日影山とセットで訪れると自然と触れ合った気分がアップします。
西国分寺駅からだとすぐですが、国分寺駅北口からでも中央線と日立製作所中央研究所の間に続く、明るい道を歩いて20分足らずで行くことが可能です。
3.武蔵野公園くじら山
標高:約48m
住所:東京都小金井市前原町2-1
アクセス:国分寺駅南口から徒歩15分で南町野川公園、そこから野川沿いを徒歩35分でくじら山
山っぽさ:★★☆☆☆
普段は立ち入ることのできない、日立製作所中央研究所の中の湧水を水源地とする野川。
(日立製作所中央研究所は年に2回、一般開放の日があります)
その野川の上流部は、住宅地の中の狭い流れなのですが、南町野川公園(東京都国分寺市南町1-1-2)の下流からは遊歩道がつけられていて、ほぼ川沿いを歩くことができます。
それをたどっていくと、やがて明るく開けた武蔵野公園に到着。
その右奥に、こんもりとそびえるのがこのくじら山です。
山頂標識もちゃんと立っています。
ただご覧の通り、子どもの遊び場です。。
晴れた日に訪れると、決まって子どもが登り下りしいるため、山の気分は味わえません。
それでもくじら山へ行くまでの、野川沿いは思った以上に自然が残っています。
舗装された遊歩道だけでなく、川の間際を歩ける箇所も多くて、カモやサギなどの水鳥もたくさん。
自然観察には最適な道であり、私は大好きでよく歩きます。
4.府中浅間山
標高:79.6m
住所:東京都府中市若松町5
アクセス:国分寺駅南口から徒歩45分で男坂登山口
山っぽさ:★★★★☆
ここは堂山(79.6m)、前山、中山の3つの頂上を持つ、思いのほか本格的な山です。
周辺の住宅からの比高は30mとのことですが、山中を歩き回ればアップダウンも多く、それなりにくたびれます。
この山のポイントは、何といっても眺望でしょう。
前山と中山を結ぶ鞍部の近くの、富士見百景の展望地からは富士山と丹沢の山並みを一望。
手前に高層マンションがあるのが難点ですが、それでもこれだけ展望が楽しめたら嬉しいものです。
また堂山の頂上からは、木立の間からになりますが、奥武蔵の武甲山なども望めます。
さらに5月になると、山中のあちこちにキンラン、ギンラン、ノイバラなどの花々が咲いてきれい。
特に大ぶりのムサシノキスゲは、ここにしか自生しない貴重な植物なので、山の花が好きな人が訪れても、とても楽しめます。
そして堂山から東に下り、きすげ橋を渡って多磨霊園方向に進むと、野鳥が集まる水場もあるのです。
メジロやシジュウカラが集まるほか、ちょっとだけライチョウに似ているコジュケイもやってくる、バードウォッチャーにも人気のスポット。
本当に盛りだくさんの楽しい山です!
この浅間山、私は去年訪れるまでまったく意識していなかった山なのですが、一度訪れて大好きになりました。
今も月に一度は足を運んでいます。
5.武蔵台公園
標高:約76m
住所:東京都府中市武蔵台2-4-2
アクセス:西国分寺から徒歩15分
山っぽさ:★★★☆☆
東側はJR武蔵野線の間近にある黒鐘公園、西側は新府中街道に挟まれた山林で、公園となっていますが完全に森です。
ここは山とは呼ばれていないものの、紹介した中では山深さは一番かもしれません。
取り付きは、黒鐘公園のローラーすべり台の右手にある、児童向けの緩傾斜の人工壁からがお勧め。
多少は高度感があり、わずかながらも岩場気分を味わえます。
その先を登った、武蔵台公園の標識が立つところが最高点。
そこからは山林の中に小道が続いているのですが、けっこう長く、反対側に出るまで10分近くは歩くでしょう。
ここも去年の4月に初めて訪れたのですが、自宅からさほど離れていない場所に、このような山林が残っていることに驚きを感じました。
もし時間があれば、黒鐘公園から徒歩10分の、国分寺楼門前の万葉植物園に立ち寄ることもお勧めします。
ここは敷地が狭いながらも、160種もの植物が育てられています。
その中にはショウジョウバカマやエビネ、ヤマシャクヤクなど登山者に人気の花もあるので、園内を楽しく散策できるでしょう。
この万葉植物園、入場料は無料です!