決して深刻なものではない関節外の膝の痛み。
ヤマケイオンラインの連載『登山の「専門医」に聴く怪我の治療・予防の今』の、第7回と第8回が、すでに公開されています。
第5回、第6回に引き続き、膝痛治療に精通した整形外科専門医の、小林哲士先生に伺ったお話をまとめたものです。
▼2021年2月9日掲載
膝痛の原因の1つ「鵞足炎(がそくえん)」は、メンテナンスで治すことができる。
認定スポーツ医に聞く膝痛対策2<前編>
ここでは登山者の膝の痛みとして特に多い、関節外の痛みを私の膝を例にあげて紹介。
またそれを予防し、解消するためのトレーニング法も取り上げました。
▼2021年2月24日掲載
膝痛を防ぐために日常生活の中でできること、やるべきこと。
認定スポーツ医に聞く膝痛対策2<後編>
ここでは、膝痛を防ぎ、より安全で快適に登山を行なうための小林先生からの提言を取り上げました。
また、膝が痛いときに病院を受診する際の注意点についても触れています。
これらの記事をまとめるために小林先生からお話を伺ったのは、2時間程と短かったのですが、さまざまなことを教わりました。
それまでは登山者の膝の痛みは変形性膝関節症で、一生治らないという話を疑うことをせずに信じ込んでいました。
軽減するには、膝回りの筋肉を強化すること。あとは積極的なストックの使用と、テーピングやサポートタイツの活用で、痛みをごまかすしかないというのが一般的な対処法でした。
ところが小林先生は、必ずしもそうではないと言うのです。
変形性膝関節症も確かにあるが、登山者には鵞足炎などの、関節外の痛みも少なくないとのこと。
そして関節外の痛みは決して深刻な症状ではなく、トレーニングで解消できるというのです。
また、変形性膝関節症の場合も変形そのものは改善しないにしても、痛みは感じなくなるというのにも驚かされました。
私が膝の痛みに悩み始めたのは、2009年の2月頃。
それからの12年に渡る悩みが、一気に解消した瞬間でした。
ちなみに小林先生に会ったときにはまだ痛かった、私の膝はその後どうなったかというと、今は痛みは完全に解消しています。
第6回の後半に掲載したトレーニング法、特にストレッチを毎日やることで、2週間ほどで痛みが出なくなりました。
やはり私の体、特に膝まわりや股関節は、硬かったのでしょう。
その後も小林先生お勧めのストレッチや筋トレは、欠かさないようにしています。
そのいっぽうで、難しいのは毎日の歩行です。。
山に行く日は1日3万歩くらいは歩くのですが、そうでない日は、2000歩よりも少ないくらい。。。
小林先生のおっしゃる通り、体重も増えるし、どうも生活リズムも乱れがちになってしまうので、何とか毎日の歩行習慣を身につけたいところです。
今日はこの記事の投稿が終わったら、歩きに出掛けます!
ところでこの連載に掲載された写真は、すべて私が撮影。モデル役は、仲間の登山ガイドにお願いしました。
記事中にはイラストありますが、これもすべて私が書いたものです。使ったのは、Windowsのフリーソフト・Inkscapeです。
登山ガイドになる以前の私の職業は、DTPのオペレーター。久しぶりに当時の気分を思い出して、気合を入れて図版を作成しました。
実はけっこう苦労して、途中で諦めそうにもなりつつも何とか仕上げました。
記事のチェック時には、小林先生にもよく書けていると褒めていただけたので、嬉しかったです!